2010年1月3日日曜日

昨年末からの痛み

全身骨転移しているにもかかわらず、違和感を感じる程度で痛みを感じたことはこの5年間なかった。治療の副作用もほとんどなく順調であったが、この1年くらいから少し症状(下記)が出て来た。がんのせいか、それとも老化のせいか定かでない。

  • 2008年11/9〜12   帯状疱疹→温泉の効果か、1月ほどで治った。痛みも軽く、跡もほとんど残らなかった。
  • 2009年1/5〜1/30   出血(婦人科検診では異常なし)→漢方を飲み始めて1週間目からぴたっと出血が止まった。
  • 2009年2/2〜3/31   朝起床時のみ、右手のしびれとかいだるさ→手根管圧迫症候群(?)鍼灸のおかげか、自然に治る。
  • 2009年4/20〜5/30 左手首の痛み →自然に治る
  • 2009年12/15〜    左胴体(乳房同時再建した手術跡に沿って)の痛み(体がロボット状態)が年末まで続き、30日くらいから治り、次の日は腰椎の痛み、これも治り、今日3日から急に右腰上部の痛みとなる。→ぐるーっと痛みが回っていってる感じだけど、なんとか良くなっていくような気がする。不思議な私のがんちゃんである。
12月半ばからの痛みは、結構こたえた。思うように体が動かず、かがんだり下着の脱ぎ着も不自由した。トイレも大きい方は力むことができず、、、ベッドから立ち上がることもできなかった。手すりがこれほどありがたいと思ったことはなかったし、お年寄りの気持ちが心底理解できた。今なら身障者用のトイレや住宅プランは、きめ細やかに対応できる。そんな仕事をじっくりしたいなあ。。 痛みがずーっと続いたいたけど、仕事や家事はいつも通り続けた。痛みが出始めた頃は、やっとステージ4の乳がん患者らしく(?)なってきたのかなあと一瞬思ったけど、これはきっと何かのメッセージなのだと思い気持ちを取り直す。

「痛みについて」稲田さんのメルマガの中に、寺山心一翁先生の下記引用があったけど、私も同様に私のがんちゃんに向かい合って、何とか気力で快方に向かいつつある。

寺山先生の本『がんが消えた』(日本教文社刊)の中にそのことが書かれていますので、
その中から一部(77ページ~)を以下に抜粋させていただきます。

 ****以下抜粋*******

私の一生で、止まったことのない自分の心臓が急にいとおしくなって、
上から当てた手を通じて、心臓に向かって、
「心臓さん、本当にありがとう。
 今まで一度も止まったことがないんだね」
と、心から感謝の言葉を掛けた。
何か、胸に込み上げてくる感動に涙が出てきた。
同じようにして、胃も腸も、手も足も、
みんな生きてきたのだということが分かってきたら、すべてが可愛いのだった。

次に右胸に手を当てたとき、肺には感謝ができたが、
肺に転移していたらしい腫瘍に対しては
「ありがとう」という言葉が口から出てこなかった。
かける言葉をいろいろ考えていたとき、突如、
天からか、言葉が降りてきたような感じがした。

「この腫瘍は、自分が作ってしまったんだ。
 自分の悪かった行いの結果である。
 これは自分の子供のようなものである。
 いとおしい子供である」

と、言葉が降りてきたのである。

何か、えもいわれぬ感情が胸の中に湧き起こってきた。
そして自分が作った腫瘍に対して声をかけてあげる言葉が出てきた。
「ごめんね。僕のケアが足りなくて、僕が作っちゃった。 
 言ってみれば、ぼくの子供じゃないか!
 愛しているよ」
と言い終えたら、涙がとめどなく流れてきて、急に痛みが和らいだ。
なんと、耐えられる痛みへと変わっていった。

その夜、私は久しぶりに眠ることができた。
翌日から、私は昼寝のときでも、目をつぶる前には必ず、
腫瘍に「愛しているよ」と言い続けた。
そうやって声をかけると、まるで合図のように、
不思議と痛みが減少するのだった。

稲田芳弘

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